真夏の京都ひとり旅②【下鴨神社編】|ヤタガラスと鴨族の神話を感じる京都最古級の神社へ

一人旅

【一日目】最初に向かったのは下鴨神社

直感に導かれた旅の始まり

今回の旅で最初に訪れたのは下鴨神社でした。

当初の最初の目的は八坂神社。 そのあとに行く予定だった下鴨神社。

それでもなんだか急に 「先に下鴨神社へ行きたくなった」 んです。 こういう時の直感って、だいたい間違ってないんですよね。

「カモ」という地名との不思議なご縁

ずっと気になっていた“名前の呼び声”

下鴨神社が旅の予定に入っていたのは、自分なりの理由がありまして。

実は私は昔から 「カモ」 という地名に不思議なご縁がありまして、しかも一か所ではありません。

離れた地域でも「カモ」という地名のある場所に住んだことがあり、 「どうしてこんなにカモと縁があるんだろう」 と思うことが何度もありました。

だから京都へ来たら、一度は下鴨神社を訪れてみたいと思っていたのです。

京都駅から市営バスで下鴨神社へ

まずはバス一日乗車券を購入!

京都駅で市営バス一日乗車券を購入して下鴨神社へ直行!

京都市内の観光は断然市営バスが便利だろうと思います。 一日乗車券は1100円、一回の乗車料金が距離に関係なく230円なので、4回以上乗るなら元が取れます。

20分程乗車して下鴨神社前で下車すると、下鴨神社に到着です。

何とも風情のある手水舎を見て
青モミジ、繊細に揺れるしめ縄と紙垂、緑のふちが鮮やかな簾に総の朱色
「可愛い!」 と目を奪われました。

下鴨神社と鴨族、そしてヤタガラス

古代氏族の記憶が息づく場所

下鴨神社は京都でも非常に古い由緒ある神社なのですが、伊勢神宮とはまたルーツの異なる神社なのです。

サッカー日本代表チームのシンボルとしても有名な 「ヤタガラス」 は、みなさんご存じかと思いますが、あの有名なヤタガラスに非常に深くかかわりのある神様がお祀りされています。

主祭神は 賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)玉依姫尊(たまよりひめのみこと)

賀茂建角身命は古代の有力氏族である鴨族の祖と言われる神様です。

ちなみに下鴨神社の正式名称は賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)
「御祖(みおや)」という名前の通り、 賀茂氏の“祖(おや)” という意味ですね。

鴨族はもともと大和地域で栄えた豪族と言われていまして、製鉄などの非常に高い技術力を持っていた一族だと言われています。

その鴨族が各地に移住し、そのゆかりのある地域には賀茂や加茂などの地名が付けられているとの事なのです。

下鴨神社の神様、賀茂建角身命はその一番の親神であり、八咫烏という大カラスに化身して、天孫降臨した天照大神の孫・瓊瓊杵尊の孫である後の神武天皇を地方豪族との戦いで勝利に導いたと言われています。

そして玉依姫尊はその賀茂建角身命の娘であり、下鴨神社と対になっている上賀茂神社の主祭神である賀茂別雷尊のお母様と言われています。

つまり下鴨神社は、日本が日本たる礎となった神社と言っても過言ではないのではないかと思ったのです。

神話を感じながら境内を歩く

糺の森の清らかな空気

境内は糺の森という古代の森が残る場所に囲まれており、京都の中心とは思えないほど清らかな空気に満ちていました。

鳥居をくぐると、まずはすぐ左に三井神社があります。

ここには主祭神の賀茂建角身命、玉依姫命、伊賀古夜日賣命のお社が並んでおり、まずはご挨拶。

そこから右へ進むと出雲井於神社。

御祭神は建速須佐乃男命。そう、スサノオノミコト様なのです。

一説によると鴨族は出雲族との深いかかわりがあるとも言われていて、 スサノオノミコト様とヤタガラスに化身した賀茂建角身命は同一神なのではないか との見方も言われていたりします。

神話というのは、なんとも奥深くて、そのままに読む以上に多くの暗号が隠されているとも言われています。

様々な記紀でそれぞれの解釈や逸話が残されており、それらを複合的に読むと、また色々な説が浮かび上がってくるんですね。

そして本殿へお参りです。

本殿の周りにはそれぞれの干支にまつわる神様がお祀りされていますので、自分の干支の神様にもお参りします。

特別拝観へ

神様の台所と“ヤマカズラ”の門

そして、特別拝観エリアへ。

拝観料800円で、本殿内の別室からガラス越しに本殿を拝見しながら、学芸員の方の説明を聞くことができます。

そして神様のお供えもの(神饌)を調理していた重要文化財・大炊殿(神様の台所)と井戸屋形を見学することができます。

また、興味深かったのは、本殿から小さな門をくぐって三井神社の中へ入れること。

その小さな門には葡萄の彫刻が装飾されています。

これは古代の葡萄 「ヤマカズラ」 であると言われてまして、ヤマカズラとは『古事記』の中でイザナギノミコトがイザナミノミコトを追って黄泉の国へ行ったものの、色々あって黄泉の国から死者に追われて逃げてくるのですが、その時に投げた櫛がヤマカズラになって死者を引き付けたおかげで逃げ切ることができたというお話です。

そのことからヤマカズラは厄除けの力があるとされているとの事なのです。
ヤマカズラは今でいうところの山葡萄の古代種であるかと思われます。

山葡萄は昔住んでいた長野県の村に自生していましたが、結構酸っぱいんですよね。
今ではジャムにしたり、ワインにしたりジュースにしたり、蔓の皮を編んでバッグしたりね。

その門をくぐることで、お祓いされるのでしょうかね。

神様にご挨拶できた気がしました

カラスの声と風が合図のように

そしてそして、この日は裏の廻廊と言われる本殿の裏側からお参りできる場所へ行くことができました。

こちらはいつでもお参りできるわけではないそうで、非常にありがたい事でした。

神前に立ちお参りすると、カラスの鳴き声が響き渡り、風が吹いて、他の参拝者の方もちょうど居らず、「どうやらしっかりと神様にご挨拶できたな」と感じることができました。

なんだか、非常に神秘的な時間でした。しみじみです。

特別参拝エリアはお庭になっていて木陰が涼しくてしっとりしていて
そして徳川家の家紋で有名な二葉葵が生息している場所があります。

ほら、つやつやでハートが二つ並んで可愛いんです。
有名な模様ですがなかなか実物って見る機会ないですよね。
縁結びにご利益がありそうです

下鴨神社では7月18日から30日まで「みたらし祭」が開催されるとの事で
ご準備の真っ盛りでした。

境内にはそのお祭りの主役の御手洗社や縁結びで有名な相生社などなど見どころたっぷりです。

糺の森へ

鴨長明の神宮寺跡

下鴨神社をあとにして糺の森を歩きました。
ここは古代の森で非常に多くの古代種の植物が残されているそうです。

真夏の京都とは思えないさわやかな風に癒されます。

この糺の森にも様々な神社があります。

私は下鴨神社の特別拝観エリアで見学した鴨長明が気になり「方丈記」を著した鴨長明の栖(すみか)である「方丈の庵」の復元とを神宮寺旧跡を見学しました。ここは特別拝観のチケットで入ることができます。

長明が晩年を過ごしたと言われる神宮寺というお寺があった場所だそうで、とても静かで清らかで心が落ち着く場所でした。

河合神社

糺の森の一番南にある下鴨神社の摂社です。ここでは玉依姫尊がお祀りされています。

玉依姫命、神武天皇の母様だそうです。
そう、玉依姫命は確か古事記では大綿津見神の娘…あれ?下鴨神社では賀茂建角身命の娘ですから…?

???私の脳内に神話クエスチョンが浮かびましたね。

これが神話の面白いところなんです。一般に有名な神話ですと古事記や日本書紀ですが、
他にも風土記やホツマツタエやそのほかにも地方にはあまたの伝承記が残されていて
様々な視点から同一の存在と思われる神様が語られていたりするんですよね。

ある一説によると、「玉依姫」というのも女性神の呼び名なのではないかとも考えられています。
玉は魂、依は拠り所、姫は女性。
古代では女性だけが神と直接つながることができたと言われていたそうで、女性そのものが神様の魂の拠り所であるとも考えられていたそうです。

こういうところからも巫女は女性だけですし、女性は古代からスピリチュアルな能力を持つ存在として考えられていたのでしょうね。

そう思うと自分も女性として生まれてこのように神様方とのご縁を頂けていることを有難く感じました。

ちなみに河合神社は美麗祈願として女性をお守りしてくださっている神様だそうです。

手鏡にお化粧して奉納できたり、美人水という花梨の飲み物があったりと
女性として美しくありたいと思う気持ちに寄り添ってくださる神社ですね。

授与品いろいろ御朱印も

下鴨神社には魅力的な授与品と御朱印も種類豊富です。

私は縁結びの絵馬お守りと、レース守りの八咫烏の羽を今年受験生の姪に頂いてきました。


ぜひこちらも楽しみたいポイントです。

森を抜け京の都へ

というわけで、サクッと参拝のつもりが時間を忘れて境内を堪能し、気付けば午前中のほとんどを下鴨神社で過ごしていました。
再びバスに乗って八坂神社方面へ向かいます。

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